コラム:退院したらやりたいこと

自分の生き方が変わった。本当にそう思う。

 

 

最初のがん告知からしばらく僕は、自分の未来を考えることができなかった。頭の中はとにかくどういままでの生活を取り戻すか、それで一杯だった。

でも、手術ができることが分かってから自分の未来を考えることができるようになった。

例え肺に転移していたとしても、大腸がんの場合は切除すれば根治する可能性がある。それはこれまで読んできた大腸がんの本や、鳥越俊太郎氏の本にも書いてあり、その事実は僕に未来を考える余裕をくれたのだった。

そして、いままでの仕事を中心とした生活が突如打ち切られ、ベッドの上で過ごす時間ばかりになったこともあり、冷静に今までの自分の生き方を振り返ることができた。これは僕にとって収穫、いや大豊作であった。

なにより、命があること、命に限りがあるという普通のことががどんなに特別なことか思い知ったことは大きい。

先日、ドイツの友人からある言葉を教えてもらった。働き盛りの彼は先日多忙な仕事が原因で体調を崩した。そして休みを利用しスリランカでアーユルヴェーダのキャンプに参加した際、心に残った言葉があったのだという。

“People have two lives. One before and one after they have realized that they just have one life.“「人には2つの人生がある。命は1つしか無いと気付く前の人生と、気付いた後の人生である。」

まさにこの言葉と同じことを僕は入院中に体感していた。

“人生は一度きり悔いのないように生きないといけない”なんてこと、いままでもそのことは知っていた。だけど理解していなかったんだな、と。

結局これは言葉で言ってもわからなくて、身を以て知らされないと理解できないのだろうなと思う。

だから、退院したら自分自身を許し、自分の好きなことをしようと思ったし、今そうしている。ぼやぼやしている時間はないのである。

もう少し人間の成熟度が高ければ、家族や社会に対し何ができるか、考えるのだろうけど、僕の場合は単純に「好きなことをやろう」だ。

入院中は、そのことを考えるのに夢中になった。いままで我慢していたこと、先延ばしにしていたことをやってみようと、リストを作った。まだまだできていないこともあるけど、少しづつチャレンジし始めている。

恥ずかしながら入院中絶食してたこともあり、◯◯という寿司屋にランチに行ってあじのたたき定食を食べる、といったすぐ叶う目先の希望もあったが、そういう小さなことも全部書き出した。

ものによっては途中で投げ出してしまうかもしれないし、お金の無駄になるかもしれない。でも、僕の人生、どこで打ち切られるかわからない。

いままでは優柔不断な僕であったのだけど、やりたいと思ったら今度じゃなくて今やろう、と思うことができている。

だから最近、なんだか自分の生き方が変わったなあ、と感じていて、なんだか日々、わくわくしているのです。


にほんブログ村 病気ブログ 大腸がんへ
↑↑よろしければクリックをお願いします!

Pocket
LINEで送る